2017年3月8日水曜日

啓蟄過ぎ、もう少し。

 角館武家屋敷!安政4年。年号の1つが時代を表す。関白殿下とある。古文書は歴史の実在を伝える。慶長の三陸大津波。言葉は、背景や意味を持つ。土地の名前、人の名前。そこには、時代の暮らしや心が見える。
 啓蟄。冬眠から、ひょいと目覚め、眩しい春の太陽。ほんの一時の温かみにホッとする間も無く又雪。桜咲く日まで繰り返し繰り返し春を待ち焦がれる命。函館から届いた"五勝手屋の羊羹”慶長創業。庭のドイツトウヒ!
 慶長の頃、北海道へ渡り、江差へ住み付く。南部の五花手組が波打浜(ホカイテ、アイヌ語)で小豆を試植。蝦夷地初の小豆。歴史は開墾と種蒔く人の足跡。雪の中、作業場に咲く、ヤブツバキとワビスケ。
 3月は、移動や送別、進級の季節。引越しの中で造園へ託されたカネノナルキ。大切に育てられた1本1本の芽。人と人、命と命。ふれあいが繋ぐ、出会い。友情の物語。その御金1つ、昔はなかった物。真心、絆忘れぬ物。
三日前には、ポカポカして、水仙、チューリップ、クロッカスが顔を出した。もう春が来るのかな~、いや待て待て、まだまだ。駒の嘶きに自然の力がもう一降りを促す。この雪は一年の恵!一年、無数の命繋ぐ水!